ISO frame <アイソフレーム>

こんにちは、pansいぬかいです。 過去何度かこのブログでご紹介してきたISO frame WaveFabricという製品が最近だんだんと口コミで広がって来ています。 今日はこの製品の特徴・メリット&デメリットを書きたいと思います。スウェーデンのMarkBricという会社の製品で、この会社はロールアップやボップアップバナーなど数種類の製品を取り扱っています。弊社ISOframeWaveとFabricという2つの製品をパートナーであるウィーンのベストシステムズ社経由で輸入しています。ベストシステムズ社は主力バナースタンドの「ペンギン」を始め、オリジナルのファブリックテンションシリーズ「マルチフレーム」などポータブル什器・ファブリックシステム・LEDを扱っていますが、MarkBric社とワールドワイドセールスの契約もしている関係から、日本でも販売が出来ています。実は東京に他2社ほどMarkBric輸入代理店があります。が、今そちらの代理店さんは取扱会社がA社からB社に変更になるタイミングみたいです。

*ISOframeWAVEについて
<特徴>
画期的なのは、自由にカーブ(R)が作れるところです。今までのポップアップと呼ばれるシステムはストレートかカーブ(R)を選び、その両方を選択することは出来ませんでした。そして縦横サイズも固定でした。 このWAVEはw80cmが最小ユニットで、連結することで8m(80x10span), 12m(80x15span)といった壁面を簡単に作れます。”フレキシブルWAVEリンク”という蛇腹のおかげで、組み立て後に自由に曲線を作れるのは他社製品にはありません。高さはH2290mm かH2490mmの2種類がありますが、ベストシステムズではアルミカット加工してH=2400や 2100mmといったカスタムサイズが可能です。

<メリット>
展示会のブースを作るのに優れたコスパを発揮します。特殊な工具も必要ありません。ディスプレイ会社さんにお願いしなくとも、出展企業の担当者が2名いればあっという間にブースが完成します。オプション品も多く、テーブル・モニターマウント・ランプ(照明)・棚板・ドアなど展示ブースに必要なものは取り付けられます。

<デメリット>
グラフィック面に使うPVCなどのメディアが日本ではあまり見ない特殊な厚さです。そのため国内でもこのメディア厚を再現できる会社は数少ないのが現状です。このメディアの厚みがないとプリントメディア部分が波を打ってしまったり、マグネットジョイントする面と面が綺麗にいかなかったり、と不具合が出ます。また高さが2200mmくらいでしたらまだ大丈夫ですが、それ以上になるとプリントメディアを上部マグネットにアタッチするために脚立が必要となります。MarkBric社はアルミをカットしてカスタムのサイズは作ってくれませんので、H2290mm やH2490mmといった高さは日本ではちょっと中途半端です。<ですが、弊社ではベストシステムズ社を経由することで高さのカスタムサイズにも対応していますので、この部分は逆にメリットとなっています> またアルミ製品で長さが5−6スパンになると結構重いので、運搬には難があります。

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*ISOframeFabricについて
<特徴>
WAVEと同じアルミフレームで、工具不要のファストクランプと呼ばれる容易さは同じです。展示会の壁面を1枚で綺麗に仕上げることが出来るファブリックを使いますので、繋ぎ目が嫌なお客様には良いでしょう。ドアシステムを使って簡単にストックルームを作ることもでき、WAVE同様にモニターマウント・カタログラック取り付けなども可能です。2015年6月に「展示会の壁面を隠そう」というブログでご紹介しました。

<メリット>
展示会で年間に何度かシステムを使う企業さんで、布1枚で壁面が表現出来るのは年間でかなりのコストメリットになると思います。木工+経師貼りでは常に職人さんの人件費が必要ですからなかなかこうはいきません。また四角いフレームをジョイントして使えるので、例えばw200xh200cmを3つ作っておいて、w600xh200cmとして、またはw400xh200cmとして使うということも出来ます。Lアングルを作るのも簡単に出来ます。

<デメリット>
縦や横にサポートビームというたわみ防止のアルミ材も入るので、総重量がそうとう重くなるのがデメリットです。
また組み立てする場合、まず枠を1、2、3と作りそれをジョイントする手順のため、作業スペースが必要
なります。 WAVEは時間をかければ1人でも組み立てができますが、Fabricのシステムは最低2人いないと
作れません。

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*まとめ*
MarkBric社のスケッチ、Youtube動画などは注意が必要です。「女性1人でそんなに簡単には出来ないんだけど・・」という説明動画やCGスケッチがウェブ上でアップされてますから、それを鵜呑みにしないでください(笑。 展示会出展で持ち回りたい、すぐに壊れるものではなく耐久性が必要、柔らかい曲線も出来たら良いなあ・・・というニーズでしたらISOframeWaveをオススメしています。弊社にも2年間、何十回もこのWAVEを使い回して頂いているお客様がいらっしゃいます。もはや私たちよりも詳しいです(笑。

一方で、”ヨーロッパみたいに綺麗なファブリックでブースを作りたい” ”もちろん使い回し前提で” というお客様にはサイドライトをまずオススメしています。理由はISOframeFabricは重過ぎるからです。サイドライトは軽量アルミなので運搬も負担がなく、四隅をジョイントするだけ。LEDありでも無しでも使えますから、ファブリックで壁面を作るのであればサイドライトが最適です。それに加えて「ブース内にストックルームは欲しい」というニーズがあれば、その部分はISOframeFabricをオススメします。サイドライトとミックスしても同じアルミフレーム+ファブリックですから統一感があります。ちょうど1年前にこの組み合わせでブースを作った事例をブログに書きました。「サイドライトでブース造作パート1&2」です。このリンク先にある図面の上で、コーナーの1730x 1830mmだけをISOframeFabricでドアをつけてストックスペースにしている、という例です。

日本でもこれから、もっともっとこの辺の事例が増える予感はありますよ。