ファブリックの選択肢

こんにちは、pansいぬかいです。今回は布のお話をします。

布=ファブリックは印刷する方法によって変わります。マルチで使えるものもありますが、国内防炎を取得できるものはほとんどない、という状態です。国内で使われているファブリックはほぼ輸入物で、コスパの面から中国輸入品が増えています。

<UVプリント>

紫外線でインクを硬化させる方法です。耐候性があり屋外で使っても劣化が少ないです。弊社の外看板にもUVプリントしたファブリックを使っていますが西陽が当たる場所にもかかわらず10ヶ月程経った今でも色落ちはありません。日本国内でUVプリント用に使われるファブリックは2種類程度しか選択肢がありません。そのファブリックは扱いづらいもので、シワを気にして取り付けする必要が有ります。UVプリントの場合、「ロール状で運搬する」必要が有ります。つまり3mなどの長いものになると宅急便では運搬できません。これらの理由から、頻繁にファブリック交換をする場合、コストアップするUVプリントは避けた方が賢明だと思います。黒色の締まりは優れています。

<昇華転写>

紙に一度転写する方式と、ダイレクトで昇華する方式の2つがあり、主要なのは設備費用&転写機のスペースが不要なダイレクト方式です。発色は断然転写方式が綺麗です。一方、一度転写するため布に写すときに「版ずれ」を起こすリスクもあります。以前は黒色があまり締らず、LEDを当てるとチャコールグレーになってしまう理由から、黒が多い場合、真っ黒にしたい場合は昇華転写は使えませんでしたが、現在では進化して真っ黒を表現できるようになっています。これにより、弱点がなくなった感がある昇華転写は現在主流です。

弊社でも95%が昇華転写を使っており、ファブリック入れ替えだけであれば宅急便ですぐに送れるので、非常に重宝します。特にLEDUPなどのように、ABSケースに収納して運ぶ製品は畳めることが必須で、尚且つシワが伸びやすい、という特徴のファブリックを使う事で解決します。

下記の写真は昇華転写の黒色が、光を通さないレベルまで上がったことを証明できるものです。年表部分だけを切り抜きましたが、黒色からほとんど光が漏れず、真っ黒であることがお分かりいただけると思います。

 

 

他にはラテックスプリントがあり、ヨーロッパでは頻繁に使われているようですが、日本国内では少ない方です。ピッタリとハマるいいファブリックが見つからないのかも知れません。それほど良い条件が揃うファブリックはまだまだ少ないのです。