Old Days

こんにちは、pansのいぬかいです。

今日は製品の紹介ではなくて「ヒストリー」をお伝えしたいと思います。

「ペンギンシステムはどうやって見つけたの?」とたまに聞かれますが僕が自分で探して見つけた訳ではありません。大手企業の当時仲良くして頂いていたお客様が海外の展示会で写真を撮られてきて、「これ買いたいんだけど日本で買えますかねえ?」という一言と1枚の写真がきっかけです。

それを調べて人づてに聞いて ”ペンギンシステムという製品だ!”と分かって、数台を輸入し納品しました。納品してひとまずその仕事は終わりでした。

でもこんなにきれいなデザインのバナースタンドなんて見た事がないし、何と言ってもペンギン、という世界中の誰もが知っているであろうブランド名のトレードマーク取っちゃったなんて凄いなあ、と惚れてしまった事もあり思い切って日本での輸入代理店をやらせて欲しい、という打診をしました。

特にハードルが高い条件があった訳でもなくほぼ即答で「いいよ、やってみて!」という回答だったので、こちらは逆にちょっと心配になりました。本当に私でいいのかなあ、と。

それで、周辺国のドイツ、フランス、スペイン、イタリア、ギリシャ辺りは行った事があったけれどオーストリアのウィーンは行った事もないし、相手はどう思っているのか知りたかったのでデュッセルドルフのドイツ人の知り合いに連絡を取ってドイツ語で日本とビジネスをする事をどう思っているかを聞いて欲しい、とお願いしました。そしてその友人からは「思いがけない日本人からのコンタクトでとても喜んでいるよ、一緒に仕事をしたいと言ってるよ!」という返事をもらいました。

それが確か2002年の夏か秋です。そしてすぐに秋のウィーンに飛んでいき、夕方現地に到着してからそのまま朝までベストシステムズ社の社長:ジョージと飲み明かしたのを思い出します。本当にお酒が強い身体に生んでくれた両親に感謝しました(笑

これは本当に本当に偶然な出会いで、なぜなら日本人では自分以外に既にヨーロッパの展示会でペンギンを見て知っている人がいたこと、さらに大手ディスプレイ会社は300台を輸入して販売した実績があった事など条件は揃っていました。でも彼らは輸入代理店をやらなかった、だから僕にチャンスがきた、という事だけです。

以下の写真は2006年にウィーンに行った時のベストシステムズ社の写真です。秋は真っ赤なカエデが建物の壁を埋め尽くし西陽に当たってとても綺麗な光景でした。

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向かい側にはちょっとした倉庫と作業スペースがありました。

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当時の会社の中はこんな感じ。建物は古く照明もとっても暗かったのを覚えています。でも変に機械化されていない手作り感一杯のオフィスは日本の下町工場に似ていてとても親近感を覚えました。

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ペンギンシステムはたくさんのパーツで構成されるので、在庫管理と整理が大切です。とてもきれいに整理されていたのでこれらの写真を参考に、日本に帰ってきてから真似して在庫整理をしました。

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よく展示会に出展して認知度を上げていたようですが、2006年には当時まだめずかしかった有機ELパネルにも挑戦していました。有機ELパネルをケーブルペンギンに取付けた写真です。これはナイスチャレンジでしたがまだ価格が非常に高くて需要が少なく、結局1-2年後には販売を止めました。

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いまウィーンオフィスは2月5日のブログでご紹介しましたように立派な地下1階、地上2階の自社ビルに建て変わっています。でもちょっと下の写真を見てください。右側に昔のカエデハウスを残してあるのが見えますか? スタートアップの頃を忘れない、という意味も込めて残してあるそうです、ステキですね。

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最後に僕の好きな写真を1枚。2003年、best systems社長のジョージが最初に日本に来た時に「やっぱり日本と言えば寿司。本物の寿司が食べてみたい」というリクエストに答えて魚屋さん経営のお店に連れて行った時の写真です。

あれから10年。今ではジョージさんはお箸使いのプロになってます(笑

sushiGeorg